複合汚染対策
ロータリーキルンと呼ばれる熱処理設備を使い、油やトリクロロエチレンなど有機塩素化合物などで汚染された土壌を処理し、有害成分を熱分解することで無害化しています。エコシステム秋田は、2003年10月エコシステム花岡に次いで全国で2番目、熱処理設備としては初めての汚染土壌浄化施設の認定を取得しました。
熱処理法
熱処理法とは汚染土壌を加熱することにより対策を行うものであり、効果面からは対象物質を分解処理する熱分解と比較的沸点が低い物質を土壌から分離する熱脱着・揮発、物質を安定化させて溶出等を低減する熱安定化に分類される。
有機化合物が熱脱着、熱分解することはもちろんありますが、沸点が低く揮発しやすい金属(水銀等)の他、加熱炉内の雰囲気制御や、蒸気圧低減策(塩化処理等)を行うことにより、重金属においても土壌内からの除去が可能な場合もあります。
また、熱処理には、このような根本的除去作用のほかに、安定化作用があり、砒素などの一部の金属類を除くと熱処理によって処理土壌からの重金属の溶出は大幅に押さえられることが認められています。
キルン等でさらに温度を上げスラグ化することは、これをさらに推し進めた方法である。このように、有機化合物は分解され、重金属類は安定化する効果を期待して、特に複合汚染土壌ではよく使用されます。
中温熱処理は、汚染土壌を400~500℃で加熱処理して、油分を揮発させて分離・除去する方法です。
揮発成分を含む排ガスは850℃の二次燃焼により、熱分解して無害化します。加熱処理後の浄化土壌は「清浄土」として再利用可能です。
高温熱処理は、産業廃棄物焼却炉を利用します。埋設廃棄物が共存する場合にも処理可能です。