重金属汚染対策
DOWAエコシステムは国内最大級の土壌浄化工場で、汚染土壌から重金属など多種多様な汚染物質を抽出濃縮しリサイクル、浄化土壌も再利用します。
土壌洗浄とは
土壌洗浄法とは、洗浄・分級・磁力選別・泡沫浮上・抽出等の技術を組み合わせた土壌処理プロセスの総称です。
DOWAエコシステムは重金属汚染土壌の浄化目標を環境基準(溶出値)および含有量参考値以下に設定し、技術開発を進めてきました。
一般的な土壌浄化法
現地洗浄処理(現地で処理する場合)
同じ技術を用いれば、浄化の結果は同じ。そうお思いでしょうか?とんでもありません。地下の現象を解析して施工方法に反映させなければ、思わぬ失敗を招きます。確実な浄化とコストミニマム。調査から浄化までの一貫体制は、ここでも最大限に生かされます。
動画によるプレゼンテーション
現地洗浄処理(現地で処理する場合)
DOWAエコシステムはメタルプロセシングのプロフェッショナルです。
洗浄・分級・磁力選別・泡沫浮上・抽出等の技術は、いずれも鉱山・製錬会社としてスタートしたDOWAエコシステムが、永年にわたり営んできた鉱山業において、鉱石から有価鉱山を濃縮回収するプロセス、いわゆる「選鉱」の技術の応用です。
DOWAエコシステムグループの花岡鉱山は、松峰鉱床をはじめとする優れた鉱床を持ち、日本屈指の鉱山として、約80年にわたり活躍しました。この間、世界でも有名な難処理鉱「黒鉱(KUROKO)」を独自技術の発展により、選鉱技術を確立いたしました。
有価鉱物
- 黄銅鉱(Cu)
- 方鉛鉱(Pb)
- 閃亜鉛鉱(Zn)
- 黄鉄鉱(Fe)
- 重晶鉱(Ba)
- 金(Au)
- 銀(Ag)
脈石鉱物
- 石英
- セリサイト
- クローライト
国内最大級の土壌洗浄プラント
選鉱の技術・設備がいま、新しい資源・土壌に活かされています。そして、土壌に含まれる金属は製錬原料として、浄化された土壌は、覆土材、セメント原料などにリサイクルされます。洗浄水についても、優れた水処理技術、信頼性の高い処理設備によって、安全に処理されます。
金属を含む土壌を浄化・リサイクルするプラントとしては、技術・規模ともに国内に例を見ません。
- 土壌汚染対策法に定める汚染土壌の浄化施設の認定を日本で最初に取得
- 処理能力は、50,000トン/月
運搬(海上輸送)
ストックヤード
ドラムスクラバー
粗粉脱水工程
粉砕工程
泡沫浮上工程
シックナー
土壌洗浄技術例
実際の浄化においては、土壌の評価試験結果を参考にして、これらのうち最適な技術の組み合わせを採択して行うことになります。
- 洗浄による汚染物質の含有量および溶出値変化
- 分級による土壌の粒度分布と汚染物質の分布
- 磁力選別による汚染物質の分離性
- 抽出による汚染物質の分離性
- 泡沫浮上による汚染物質の分離性
下記グラフのような土壌の場合は、一般的な土壌洗浄法で対応可能です。
砒素・鉛汚染土壌の分級結果例
一般的な土壌洗浄では効果が発揮しない場合は、評価試験結果に応じて最適な技術の組み合わせを行います。
鉛汚染土壌の分級結果例
浮遊選鉱法
- スラリー内の特定の重金属粒子表面を面活性剤等により疎水性とする
- 重金属粒子が気泡に付着する
- 重金属粒子が気泡ともに浮上し、回収される
例1.Pb汚染土壌からのPb回収
例2.Se,As,Pb汚染土壌からのSe,As,Pb回収
比重分離
- 重金属粒子と土壌粒子の比重差を利用
- 比重選鉱機により、軽量物と重量物を選鉱する
鉛濃縮産物の鉛含有量